「子どもが産まれたときに犬を家族に迎えると、犬はその生涯をもって人生の大切なことを子どもに教えてくれる」と言われています。
愛するペットはわたしたちより早く年をとり、時には介護が必要になりますよね。
あなたのそばにペット介護で疲れている方がいたら、頑張っていることに理解を示してあげてください。想像するよりも大変で辛い思いをしているはずです。
ペット介護をしている皆さん、ひとりではないですよ。
全国にはペットを家族に迎えた方がたくさんいます。そして、そのペットたちも同じように年をとっています。
ペットと暮らす心構えと準備
人の介護と似ていても異なります
長く愛犬の介護をした経験から、ペットの介護では特に、主に介護を担う人が孤独になりやすいことに気づきました。
人の介護とは違い逃げ場がなく「ペットのためにそこまでするの?」と笑われそうで、周囲に話しづらく感じるのです。
勇気を出して話してみても、あまり理解を得ることができないこともありました。施設に入るケースはまれで、手術の必要がない場合は入院も選択できず、家族が最後まで看ることが普通です。
愛犬の気持ちを思う
何より辛いのは、身体が思うように動かなくなっていく愛犬の気持ちを思う時です。人は言葉や文字などで、知識を得たり与えられたりしながら、年をとるということを理解していきます。
ペットたちはどうでしょうか。次第に自由がきかなくなる身体を持て余し、不安を感じているのではないかと思うたびに、とても切なくなるのです。
気持ちを伝えていきたい
わたしたち家族にできることは変わりない愛情を与えていくことですよね。
「身体が動かなくなっても、一緒に遊べなくなっても、変わらずにあなたのことが大好きだよ」という気持ちを伝え続けてあげれば、彼らは幸せに過ごせるはずです。
皆さんもどうか、一緒にいるだけで幸せだという気持ちを、言葉や態度で示してあげてください。
準備不足だった反省
数年前に亡くなった愛犬は人懐こいミニチュアダックスの女の子でした。長く腸の病気を患っていたため、介護中はゆっくりと眠る間はなく、介護用品を含めてたくさんのお金もかかっています。
保険の更新が難しくなり、途中で入ることを諦めてしまったこともお金がかかってしまった理由のひとつです。保険が切れたあとの治療費は実費となりました。
気持ちと時間に余裕のあるときに、しっかり見直しておくべきだったと反省しています。
私の経験したペットの介護
9年ほど、腸を患ったミニチュアダックスの女の子を介護しました。
彼女の介護をすることで失ったものは、仕事と自由な時間とそれまで一緒に出掛けることの多かった友人たちです。
でも、かけがえのない時間の中で、愛犬からの愛情や信頼、あまり会えずに連絡が取れなくても、変わらずにいてくれた友人たちの存在がありました。
そして支えあえた家族の優しさを知りました。
介護には息抜きが必要です
腸の病気の介護ということもあり、昼夜を問わず2~3時間おきの介護が必要でした。一生懸命にトイレに向かっても、間に合わないのですから仕方ありません。
小さなころから一緒に眠っていたため、介護が必要になってからもケージに入れず、わたしの枕元にはいつもトイレシートを用意して眠りました。
介護をされる愛犬も頑張っている
トイレに行きたくなると、わたしの枕を叩いて起こします。その都度15~30分ほどかかるトイレに付き合いました。
時間をかけて移動しながらのトイレなので、そばに寄り添いシートで受けなければ、家中の床が汚物だらけになってしまうのです。
時々わたしが息抜きできるように家族が看てくれて、連続で眠る時間や出かける時間を作ってくれることもありました。
後悔しながら信じていくこと
最期を迎える2か月ほど前からトイレの間隔が1時間をきり、さすがに夜中に起きることが辛くなってオムツを使い始めました。その後、食欲が減っていきます。
当時14歳という年齢だったことと、症状も悪化したこともあったのだと分かってはいても、もしかしたらオムツを使ったことが食欲減退のきっかけになったのではないか。そう思えて、亡くなったあと自分を責めることが何度となくありました。
亡くなる前日の行動と家族の言葉
わたしが倒れることを彼女(ダックスの女の子)は望んでいなかったはずだと家族に言われ、次第に気持ちがラクになっていきました。
我慢強く、家族思いでとても優しい子だったのです。
動けなくなってから最期を迎える瞬間まで、のどが乾かないように舌の上をお水で少しずつ湿らせていると、表情は穏やかに、眠るように静かに息を引き取りました。
亡くなる前日、久しぶりに腕枕をせがんで眠った子です。そのときに「ありがとう」の気持ちを伝えてくれたのだと信じています。虹の橋で待つ元気な姿を思い浮かべながら、今でも幸せを願い続けています。
まとめ
長く介護が続くと家族には精神的負担のほかにもお金の負担もかかります。
虹の橋に向かった子は、腸の介護中に乳がんにもかかり2回手術を受けていますが、保険の更新が難しかったために、すべて実費で治療を受けました。ペット保険の選び方や重要性に気づいた時期が遅すぎたためです。
わが家で暮らすもう1匹のミニチュアダックス愛犬くんのために、ペット保険の更新時に新たに勉強をし直しました。
少し前に高額な治療を受けたときに、見直しをしておいて良かったと心から思いました。
カズミィのもうひと言
別れは悲しくて介護は辛くても、家族として一緒に暮らした幸せが、今でも心を柔らかく強くしてくれています。
いつか私が最期を迎えるときに「先にいった子たちとやっと会える」という気持ちを持ちながら、笑顔で逝けるのではないかと思うのです。
さいごまで読んでいただきありがとうございました。
虹の橋にいる子のために、仏壇のお水を毎日忘れずに変え続けているカズミィでした。
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